地中海のリゾート地として人気を集めるマルタへの語学留学ですが、実際に計画を立てるにあたりマルタ留学の費用が総額いくらかかるか気になっている方も多いのではないでしょうか?
マルタは欧米主要国に比べて学費や滞在費を抑えやすい傾向にありますが、必要な予算を大きく左右するのは渡航する期間や時期、部屋のタイプです。
この記事では、期間別の費用目安や詳細な内訳、他国との費用比較や出費を安く抑える4つの方法について解説します。無理のない資金計画を立てたい方はぜひ参考にしてください。
マルタ留学の費用はいくら?期間別の総額目安


マルタ留学に必要な資金は期間や滞在形式によって幅広く変動するため、渡航前に全体像を把握しておくことが極めて重要です。
期間ごとの具体的な総額相場として、次の3つの区分から詳しく解説します。
- 1週間・1ヶ月の費用目安
- 3ヶ月の費用目安
- 半年・1年間の費用目安
1週間・1ヶ月の費用目安
1週間は約15万〜31万円、有給休暇等を利用した2週間は約20万〜50万円、1ヶ月(4週間)は約30万〜80万円が費用の目安です。
日本国籍者は、あらゆる180日間のうち90日以内の短期留学なら事前のビザ取得が免除されます。ビザ申請なしで渡航できる点が大きな利点ですが、学校の予約確認書や入学許可書などは必要です。
ただし、1〜2週間の超短期留学では総費用の3〜5割を往復航空券代が占め、日割り計算のコストは割高になります。
また、欧州渡航認証「ETIAS」は2026年最終四半期に開始予定で、申請料は20ユーロです。2026年9月29日時点では申請の必要はありません。
3ヶ月の費用目安
3ヶ月(12週間)のマルタ留学にかかる費用は、約70万〜184万円が相場です。語学力の向上を実感しやすく、ビザなしで滞在できる最長期間であることから、休学中の大学生や社会人に最も選ばれています。
この期間で注意すべきは、シェンゲン協定に基づく「あらゆる180日間のうち最大90日以内」という滞在ルールです。12週間コースの実日数は84日であるため、前後にイタリア等へ旅行すると容易に90日を超過します。
オーバーステイは罰金や再入国拒否の原因となるため、フライトの乗継地も含めて厳密に滞在日数を計算することが不可欠です。
半年・1年間の費用目安
半年(24週間)は約150万〜350万円、1年間(48週間)は約250万〜690万円が総額の目安です。長期留学では週あたりの授業料単価が約15〜25%下がる長期割引が適用される一方、家賃や食費などの生活費が大きく累積します。
滞在が90日を超えるため、マルタ政府への学生ビザ申請は必須です。滞在全期間をカバーする英文残高証明書の提示も義務付けられています。
語学留学生はマルタで3ヶ月間学び、Jobsplusの就労許可を得た後に週20時間まで働けます。2026年の最低時給は5.74ユーロと低水準です。
マルタ留学費用の詳細内訳


留学費用の予算を正確に組み立てるには、語学学校の授業料だけでなく現地で発生する生活費や諸費用まで網羅する姿勢が欠かせません。
資金計画を立てる際に把握しておくべき具体的な内訳は、次の6項目です。
- 語学学校の授業料・入学金・教材費
- 学生寮・シェアフラット・ホームステイの滞在費
- 食費・交通費・通信費などの生活費
- 往復航空券と海外留学保険の費用
- 学生ビザの申請費用
- 見落としやすい現地でのその他諸費用
語学学校の授業料・入学金・教材費
標準的な一般英語コース(週20レッスン)の授業料相場は、1週間あたり約3万〜8万円、1ヶ月あたり約13万〜25万円です。これに入学金(登録料)約5,000〜1.5万円と、教材費約5,000〜1万円が初期費用として加わります。
手配方式は、授業料と寮費が一体となった「直営校パッケージ」や授業料単体のプランなど多様です。
また、FELTOM(マルタ英語教育連盟)認定校は定期的な外部監査を受けており、教育や施設の品質が担保されている分、未認定の格安校に比べて学費がやや高めに設定されています。進級ごとに教材の再購入費用が発生する点も注意が必要です。
学生寮・シェアフラット・ホームステイの滞在費
滞在費は選ぶ滞在形式によって月約6万〜25万円と大きく変動します。最も選ばれている学校直営の学生寮(相部屋)は月約8万〜13万円と割安ですが、完全個室を選ぶと月約15万〜20万円が相場です。
| 滞在タイプ | 月額費用の目安 |
|---|---|
| 学生寮(相部屋) | 約8万〜13万円 |
| 学生寮(個室) | 約15万〜20万円 |
| ホームステイ | 約16万〜25万円 |
| シェアフラット | 約6万〜10万円 |
学生寮の相部屋は徒歩圏内が多く、自炊しながら多国籍の学生と交流できます。個室はプライベートを確保できますが、費用は相部屋の倍です。
ホームステイは朝夕2食付きで、食費込みです。学校から離れた郊外立地が多く、バス通学の負担やシャワー時間の制限といった独自ルールが存在します。
シェアフラットは最安水準ですが、現地到着後に自力で契約するのが基本です。初めは学生寮を手配するのが確実です。
食費・交通費・通信費などの生活費
現地での月々の生活費は、自炊中心なら約5万〜6万円、外食が多い場合は10万円以上が目安です。
最大の変動要素は食費であり、観光客向けの外食(1食15〜20ユーロ)を避けて格安スーパー「Lidl」で食材を調達して自炊すれば、月200〜300ユーロ(約3.2万〜4.8万円)に抑えられます。
島内の移動は路線バスが中心です。記名式「Tallinjaカード」は大人・学生の登録料25ユーロと送料で作成でき、通常の昼・夜間路線などが無料になります。
ただし、Tallinja Direct、Airport Direct、オンデマンド便は無料対象外です。
通信費は現地通信キャリアのプリペイドSIMを活用することで、月15〜20ユーロ(約2,400〜3,200円)で十分なデータ通信を利用できます。
往復航空券と海外留学保険の費用
往復航空券は約15万〜30万円、海外留学保険は月約1.5万〜3万円が目安となります。
日本からの直行便はなく、ドバイやイスタンブールを経由するフライトが一般的です。3〜6ヶ月前の早期予約やオフシーズンの利用で14万〜19万円前後に抑えられますが、夏季ピーク期は30万円近くまで高騰する傾向が見られます。
海外留学保険に関しては、90日以内の短期であればクレジットカード付帯保険の活用も有効な選択肢です。
学生ビザの申請費用
長期留学の学生ビザ(National D-Visa)は、Extendedサービス利用時なら申請料とVFS利用料だけで約4.8万円がかかります(1ユーロ=160円換算)。
12歳以上の申請料は標準サービス100ユーロ、Extendedサービス150ユーロです。ExtendedではVFS Globalの利用料約150ユーロもかかります。
滞在許可カード代50ユーロは、カードを申請する場合に別途必要です。語学留学では到着直後に一律で交付されるものではありません。
これらに加えて銀行の英文残高証明書の発行費用がかかります。滞在延長申請では、授業料が2,500ユーロ以上のコースについて、授業料の50%分を納入した領収書の添付が必要です。
見落としやすい現地でのその他諸費用
学校の見積書に含まれず、現地で別途負担することのある実費項目が複数存在します。
代表的な出費は、寮の入居初日に預けるデポジット(100〜200ユーロ)、コイン式エアコンのある部屋での利用料(月30〜60ユーロ)、空港送迎費(片道20〜30ユーロ)などです。
宿泊環境税は2026年7月から、18歳以上の対象宿泊施設利用者に1泊1.5ユーロ、1回の滞在につき最大22.5ユーロが課されます。
さらに、レベルアップに伴う追加教材費(30〜50ユーロ)や突発的な医療費に備え、生活費とは別枠で10万〜20万円の緊急予備費を手元に残しておくことが安全な滞在への備えとなります。
マルタ留学は本当に安い?他の英語圏と費用を比較


他国との費用差を正しく把握するには、授業時間数や滞在形式などの前提条件をそろえて客観的に見比べることが肝要です。
留学先として比較検討されやすい代表的な国との違いについて、次の2つの視点から解説します。
- 欧米主要国(イギリス・アメリカ・オーストラリア)との費用差
- フィリピン留学とどちらが安いか
欧米主要国(イギリス・アメリカ・オーストラリア)との費用差
同等条件の一般英語コースで比較した場合、マルタ留学の総費用はイギリス・アメリカ・オーストラリアより約2〜3割安く抑えられます。年間換算では100万〜200万円以上の差額が生じる計算です。
| 国名 | 1ヶ月の総額目安 | 1年間の総額目安 |
|---|---|---|
| マルタ | 約30万〜50万円 | 約200万〜350万円 |
| イギリス | 約50万〜80万円 | 約350万〜480万円 |
| アメリカ | 約60万〜90万円 | 約400万〜600万円 |
| オーストラリア | 約45万〜75万円 | 約300万〜450万円 |
この圧倒的な差額を生んでいる要因は、EU圏内において相対的に抑えられた物価と、ヨーロッパ中から留学生を受け入れることによる授業料のスケールメリットです。
同一ブランドの語学学校であっても、マルタ校は英米キャンパスより学費や寮費が安価に設定されています。
フィリピン留学とどちらが安いか
純粋な総額費用のみを比べた場合、フィリピン留学の方が安価です。
1ヶ月の費用と学習・生活条件を比べると、次のようになります。
| 比較項目 | マルタ | フィリピン |
|---|---|---|
| 総額費用の目安 | 約35万〜50万円 | 約25万〜32万円 |
| 授業形式の主体 | グループレッスン(10〜15名) | マンツーマン中心 |
| 滞在先 | 学生寮 | 全寮制 |
| 食事 | 自炊中心 | 3食付き |
| 主な留学生層 | 欧州7割超の多国籍環境 | 日本・韓国などアジア圏中心 |
授業密度や生活の手間に対する絶対的な安さではフィリピンが優勢です。しかし、マルタは生徒の7割以上がヨーロッパ人という多国籍な環境や、治安の良さ、地中海リゾートの暮らしを満喫できる利点があります。
英語の実践や欧州生活の経験価値を重視するなら、マルタの費用対効果は極めて良好です。
マルタ留学の費用を安く抑える4つの方法


無理な節約で生活の質を落とすことなく費用を抑えるには、手配段階での賢い選択による固定費削減が最も効果的です。
誰でも実践できる再現性の高い節約術として、次の4つの方法をご紹介します。
- 6月〜9月のハイシーズンを避けてオフシーズンに渡航する
- 滞在先は相部屋を選び自炊中心で生活費を抑える
- 語学学校の長期割引や時間帯限定コースを活用する
- 航空券は経由便を選び早期に予約する
6月〜9月のハイシーズンを避けてオフシーズンに渡航する
10月〜翌5月のオフシーズンに渡航時期をずらすことで、1ヶ月で約15万〜25万円、3ヶ月で約35万〜50万円の出費を削減できます。
バカンス期となる6〜9月の夏季は、語学学校の授業料や寮費に週50〜200ユーロ(約8,000〜3.2万円)のサマー・サプリメント(夏季追加料金)が加算される上、航空券代も約28万〜38万円へと高騰するからです。
オフシーズンであれば追加料金が一切かからず、航空券も安価に手配できます。クラス人数も落ち着いて講師の指導が行き届きやすくなります。温暖で海にも入れる10月や5月は、費用と気候のバランスが取れた狙い目の時期です。
滞在先は相部屋を選び自炊中心で生活費を抑える
滞在先を完全個室から相部屋(ツインルーム)に変更し、格安スーパーでの自炊を徹底することで、毎月約10万〜17万円の固定費を圧縮できます。
学生寮の個室は相部屋の約1.5〜2倍の費用がかかるため、相部屋を選ぶだけで月約6.4万〜9万円の滞在費が浮きます。多国籍なルームメイトと日常的に英語で会話できる点も大きなメリットです。
さらに、観光客向けのレストランを避けてドイツ系格安スーパー「Lidl」で食材を買い揃えれば、月々の食費を200〜300ユーロ(約3.2万〜4.8万円)に抑えられます。外食生活と比べると、月約4万〜8万円の節約になり、大きな差が生まれます。
語学学校の長期割引や時間帯限定コースを活用する
語学学校の長期割引や午後クラス(アフタヌーンコース)を選択することで、学費を15〜40%安く抑えられます。
多くの学校では申し込む週数が長くなるほど週あたりの授業料が下がり、24週間(半年)以上の申し込みでは定価より約15〜25%割引されます。半年で十数万円以上の学費が減額される仕組みです。
また、需要が午前に集中する反面、午後のクラスは授業料が約15〜40%割安に設定されているケースが多く見られます。午前中に予習や自習を行いたい方にとって非常に合理的な選択肢です。
学校が定期的に打ち出すキャンペーン割引も併せてチェックしましょう。
航空券は経由便を選び早期に予約する
出発の3〜6ヶ月前に経由便を予約することで、直前購入に比べて航空券代を約10万〜16万円節約できます。
直前予約ではエコノミークラスでも往復25万〜35万円まで高騰しますが、早期予約であれば14万〜19万円前後で確保可能です。
エミレーツ航空やカタール航空、ターキッシュエアラインズなどの経由便には、受託手荷物を25〜30kgまで預けられる運賃もあり、追加手荷物料金を抑えやすい点も大きな魅力です。
また、週末発着を避けて火曜日や水曜日などの平日発着便を選ぶだけでも、往復で数万円安くなる傾向があります。
マルタ留学の費用に関するよくある質問
現地での生活を円滑にスタートさせるには、お金の支払い方法や突発的な出費の実態を事前に把握しておくことが肝要です。
留学検討者から特に多く寄せられる代表的な3つの疑問にお答えします。
- Q1. 現地での支払いはクレジットカードと現金のどちらが便利ですか?
- Q2. 留学中に周辺のヨーロッパ諸国を旅行する場合の費用はどれくらいですか?
- Q3. 社会人が短期留学する場合の費用相場や大人向けクラスの差額はいくらですか?
Q1. 現地での支払いはクレジットカードと現金のどちらが便利ですか?
どちらが便利かは、利用する店舗や支払いシーンによって異なります。
日常的な買い物や交通機関の決済には、VisaやMastercardなどのタッチ決済対応クレジットカードが便利です。スーパーやカフェ、路線バスに至るまでキャッシュレス決済が広く普及しています。
一方、個人商店での買い物やチップ用としては、月1万〜2万円程度(50〜100ユーロ前後)の現金を手元に用意しておくと安心です。
なお、JCBやアメリカン・エキスプレスは使えない店舗が多い点に注意してください。
Q2. 留学中に周辺のヨーロッパ諸国を旅行する場合の費用はどれくらいですか?
格安LCCを利用した2泊3日程度の週末旅行であれば、1回あたり約2万〜5万円の予算が目安です。
マルタ国際空港からはイタリアやスペインなどへ直行便が多数就航しており、早期予約なら片道15〜50ユーロ(約2,400〜8,000円)で航空券を手配できます。
ただし、旅行費用は語学学校の学費や基本生活費とは切り離し、事前に別枠で予算管理を行いましょう。
また、ビザなし滞在期間中は、マルタを含むシェンゲン圏内での旅行日数が90日ルールに算入されます。オーバーステイにならないよう、シェンゲン圏内の滞在日数を合計しましょう。
Q3. 社会人が短期留学する場合の費用相場や大人向けクラスの差額はいくらですか?
社会人の短期留学費用は1〜2週間で総額約20万〜40万円、大人向けクラスの差額は週あたり約1万〜2万円が相場です。
30歳以上の社会人限定クラス(30+クラス)を選択する場合、一般英語コースに比べて学費は週180ユーロ〜と割高になります。
しかし、同年代の落ち着いた多国籍なプロフェッショナルと深い議論や人脈形成が行える点は大きな魅力です。費用を抑えたい方は一般クラス、落ち着いた学習環境や交流を重視する方は大人向けクラスを選ぶとよいでしょう。
まとめ
マルタ留学は欧米主要国と比べて学費・生活費ともに約2〜3割安く、年間で100万円以上節約できるコストパフォーマンスの高さが大きな魅力です。
留学費用を抑えるには、「オフシーズン渡航」「相部屋と自炊の徹底」「長期割引や午後クラス」「早期の経由便手配」といった工夫で固定費を賢く削ることが欠かせません。
現地生活費やビザ費用、10万〜20万円の予備資金まで見据えた現実的な資金計画を立て、充実したマルタ留学を実現させてください。
